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「ヴァイラルミュージックビデオの作り方」アダム・サドウスキー

SPEAKER:アダム・サドウスキー


新作のミュージックビデオに巨大なルーブ・ゴールドバーグ・マシンを使うアイデアを思いついたバンド、OK Go — そして、その制作を任されたのがアダム・サドウスキー率いるチームでした。YouTubeであっと間にセンセーションを巻き起こした、その迷宮のような作品の設計と苦労について語ります。


11:32


日本語字幕
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TED2010

全文
こんにちは 今日は音楽と機械装置 そして 人生について話したいと思います 具体的には 巨大で複雑な装置を ミュージックビデオのために作る過程で 学んだ事について こちらを見てピンと来る人もいるかと思いますが これは僕らが作ったビデオのオープニングです 最後にこのビデオもお見せしますが その前に この話がどう始まったのかを 少しお話ししましょう

僕らが最初にOK Goと会ったとき — この曲の名前は “This Too Shall Pass”といいますが — かなり盛り上がりました というのも彼らが 自分たちと一緒に踊れるような装置の制作に 興味を示していたからです これにはとてもワクワクしました だって ほら 彼らは機械と踊る分野では 既に有名でしたからね こちらのビデオ “Here It Goes Again” は YouTubeで5000万回以上視聴されて 4人がランニングマシンの上でダンスしてるのを 定点カメラで撮っているだけですが ハマりやすいし 素晴らしいビデオです 僕らのテンションも上がりました まず 彼らの求める方向性について話し合い 何がやりたいのかを聞いてみると ルーブ ゴールドバーグ マシン的なものを作りたいと

ご存じない方に説明しますと ルーブ ゴールドバーグ マシンというのは 入り組んだ装置と言いますか 信じられないほど緻密に設計された仕組みで 比較的簡単な作業を達成させる装置です そのアイデアで盛り上がって どんな形にするのか あれこれ話し合い 必須条件をまとめて行きました ルーブ ゴールドバーグ マシンと言うのは 作るには制約もありますが 同時に 選択肢も無限だからです

これをミュージックビデオとして表現できるのか 確認する意味もありました 必要事項を見て行きましょう 「十戒」です 簡単なものから順に: 1番目は 魔法は使わない事 画面上で起こる全てが 一般的な視聴者に 簡単に理解してもらう必要があります なので 僕の母親に理解できないような事は ビデオには使えないという事です 2. 装置に彼らを組み込む事 とはいっても 彼らが装置を操るのではなく 装置が彼らに何かしら働きかけると言う事 3. 装置の動きが曲のフィーリングに従う事 つまり 曲がグッと盛り上がってきたら 装置の動きもそれに合わせて より壮大に展開して行く 4. スペースを最大限に使う事 僕らが使ったのは100m四方の倉庫でしたが フロアが1階と2階に別れていて 搬入口もありました 床には巨大な穴も空いていて 実際にそこに カメラとカメラマンをおろして撮影しました 5. 「ずぶ濡れ」にもなりたいというので 喜んで引き受けました 6. 装置自体が曲を再生するようにする事 装置を作動させ ある程度の距離を移動して その途中で何かしら iPodやテープデッキか何かを 再生させて 曲と装置が同調し続けるようにします 同調といえば 装置とリズムを同調させておいて 特定のビートも刻ませたいと言われました 了解 (笑) 8. 時間通りに終わらせる事 つまり 作動時間にズレは許されないという事 なのに彼らは特定の箇所で 音楽を止めて 装置の生の音を使って 曲の一部分を弾きたいとも言ってきた それでも まだ足りないのか 既にここまで複雑な工程を 「一発撮り」で撮りたいって言うんだ

(笑)

(拍手)

ありがとう では 少し数字で このプロセスを振り返ってみよう この装置は89の 異なる工程で構成されていて 85本のテイクを 一応満足いくレベルで カメラに収められましたが その85テイクのうち 実際に完走したのは たったの3回 2台のピアノと テレビは10台壊したかな ホームセンターには優に100回以上足を運び (笑) ハイヒールの片っぽを無くしました 僕らのエンジニアの一人 ヘザー=ナイトが 洒落た夕食から戻ってきて — ハイヒールを この装置の制作に取りかかるので — 道具の山と一緒に置いておいたところ 別のエンジニアが何かに使えると考え オシャレな引き金として使われてしまいました これは実際にビデオにも出てきます

そんなわけで ここから何を学んだでしょうか? この装置を作り上げて いくつかの事を 少し客観的に振り返ってみたところ 小さいものは厄介だと気づきました 木製の溝にのった小さな玉などは とても繊細で 湿気や気温 小さい埃などの影響を受けて 溝から外れたり 正確な角度にしないと上手く転がらないとか でも ボーリングの球ならどこでも大丈夫 気温が何度であろうと 行く手に何があったとしても 大体行くべきところに行くんです 小さいものが厄介だといっても 始めなければ 終わらない訳ですから とにかくそれに集中して取り組まなければなりません 厄介であっても そこが必要不可欠でもあるのです

また 設計ほど重要なものはありません (笑) 設計図: クソ面倒くさい事が盛りだくさん 多くの時間を考える事に費やし いくつか実際に作りました 「どんな戦術も眼前の敵には 無力だ」とは言ったもので 僕らの眼前の敵は「物理」でした (笑) それもかなり意地悪なね タイミングや見栄えなどの理由から 装置を取り替えたりするのは ざらでした なので設計も重要ですが 柔軟性も必要です これらはみんな最終的に ボツになったアイデアです また 毎回確実に動くような信頼性が高いものを 最後に持ってくる事も重要です 「小さいものは厄介だ」と言ったように 最初に出てくるレゴの車は 終盤に本物の車になって 再登場するんですが 大きい車は毎回問題なく作動するんです 逆に小さい車は道から外れたりして そっちの方が大変 最後にレゴがひっくり返ったからって 始めっからやり直すなんてご免でしょ? だから そういうものは 最初に持ってくると 失敗したとしても やり直しがきくんです

時に 人生は 厳しい 今回 僕らもその厳しさを十分味わいました 数ヶ月の間 この寒くて狭い倉庫で過ごしましたが その全てが終わった時の 驚くほどの達成感といったら 大切なのは それが良い結果であっても 悪い結果であっても 「これもまた過ぎ行くだろう」ということです

どうもありがとうございました

(拍手) では お待たせしました

問題のミュージックビデオです 我らがOK Goです

みなさんこんにちは OK Goです 何をしてるのかって? グラミー賞を囲んで飲んでるだけさ もうちょっと上手くできると思うんだけど… OK Goです こんな分厚い百科事典を読んで一日過ごした事ある? というか なんだ これ… ごめんごめん もう一回やらせて 百科事典より意味不明なものないかな? ティムの日時計帽子! 新しくなったワルツタワー もうご覧になりましたか? ごめん もう一回やろう (ワンワン) キミたち! 皆さんこんにちは OK Goです 僕らの新しいビデオ “This Too Shall Pass” です (掛声) まだ もうちょっと上手くできると思うんだけど 今ので良かったじゃん

(音楽)

♫ いつまでそうやっているつもりだい? ♫

♫ そんなに引きずるほど抱え込んで ♫

♫ でも引きずるほどのものがない身なら ♫

♫ 死にものぐるいで走る用意をしといた方がいいよ ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 子供達の踊りを止めたいなんて ♫

♫ どういうことだい? ♫

♫ 自分は散々踊ってたくせに ♫

♫ いくら君の頭が固く 膝も曲がらないからって ♫

♫ 子供達に八つ当たりはよしなよ ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ クヨクヨするなよ ♫

♫ これもまた過ぎ行くことなのさ ♫

♫ クヨクヨするなよ ♫

♫ これもまた過ぎ行くことなのさ ♫

♫ いつまでそうやっているつもりだい? ♫

♫ いつまでも落ち込むわけにはいかないのさ ♫

♫ クヨクヨするなよ ♫

♫ これもまた過ぎ行くことなのさ ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

♫ 朝が来たら ♫

(拍手喝采)